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色の見分けやすさは何で変わる? 画面の明るさ・目の疲れ・見え方の個人差

よく似た2つの色の違いに気づけるかどうかは、目の力だけでは決まりません。画面の設定、部屋の光、その日の疲れ、生まれつきの見え方の違いが重なって、結果が動きます。研究や公的な情報をもとに、何がどう効くのかを整理しました。

結論:比べる前に「条件」をそろえる

  • 画面の明るさや夜間モード、ブルーライトカットで、表示される色そのものが変わります。比べるときは同じ画面・同じ設定で。
  • 部屋の照明の色も効きます。10人で行った実験では、白い照明のほうが赤や青の照明より誤りが少なくなりました。
  • 疲れが「色の見分けそのもの」を落とすかどうかは、よく分かっていません。ただ、制限時間のあるテストでは操作の乱れも結果に入ります。
  • 色の見え方には生まれつきの個人差があります。ナカミドの色彩感覚テストは色覚の検査ではなく、結果から色覚について判断することはできません。

色の違いに気づくしくみ

目の奥の網膜には、色を見分ける「錐体(すいたい)」というセンサーが3種類あります。主に赤の光に反応するL錐体、緑に反応するM錐体、青に反応するS錐体です。もう1つのセンサーの「杆体(かんたい)」は明るさにとても敏感ですが、色の区別には関わりません。私たちは錐体どうしの反応をくらべて、色を見分けています。

色の違いの大きさは「色差」という数字で表せます。色差の式は、もともと差1.0が「やっと気づける差」になるように作られましたが、古い式(CIE76)では、のちにおよそ2.3がそれにあたると見直されました。

画面の側にも限界があります。ほとんどのパソコンやスマホの画面は、赤・緑・青をそれぞれ256段階(組み合わせは約1678万色)で出します。ただ、その段階は人の感じ方に対して均等には並んでいないため、色によっては隣どうしの段階の差が、段になって見えることがあります。

画面の設定で変わること

明るさ

光が弱くなると錐体の信号に雑音が増え、頼りにならなくなります。人のように杆体と錐体の両方をもつ動物では、そうなると色の区別ができない杆体での見え方に切り替わっていきます(Kelberら, 2017)。紙の色見本を4人に仲間分けしてもらった研究では、0.32ルクスより明るければほぼ正しく分けられましたが、0.1〜0.01ルクスでは、赤とオレンジ以外の色は大まかな2つのグループにまとまってしまいました(Pokornyら, 2006)。

20〜78歳の75人が、5段階の明るさで色の並べ替えテスト(FM100ヒューテスト)をした研究では、若い人でも照明が暗いと、年配の人に見られるのと似た「青と黄色の方向」の見分けにくさが現れました(Knoblauchら, 1987)。

どちらも画面ではなく、照明で照らした実物の色見本での実験で、特にPokornyらの条件は、あとで紹介する室内の実験(50〜300ルクス)よりけた違いに暗いものです。それでも「暗いほど色の差は分かりにくい」という方向は共通しています。一方でアメリカ眼科学会は、画面が周りより明るく光っていると目に余計な負担がかかるとして、明るさを周りの光に合わせることを勧めています。暗くしすぎず、周りとかけ離れない明るさに、が目安です。

夜間モード・ブルーライトカット

iPhoneのNight Shiftは、ディスプレイの色を暖色系に切り替える機能で、初期設定では日の入りから日の出までオンになります。True Toneは、周りの光に合わせて画面の色と明るさを自動で変えます(Appleサポート)。どちらも画面に出る色そのものを変えます。

近い例として、ブルーライトカット眼鏡の研究があります。青い光の透過を12〜40%減らすレンズでは、パソコンで行う3種類の色覚テストの結果に意味のある差は出ませんでした。ただし、もっと強くカットするレンズは色覚に影響することが知られている、とも書かれています(Baldassoら, 2021)。別の研究でも並べ替えテストの成績に差はありませんでしたが、レンズを通すと色が少しずれ、そのずれは青のように波長の短い色で大きくなっていました(Yuら, 2024)。

眼鏡と画面の機能は同じではないので、そのまま当てはめることはできません。色の細かさを比べたいときは、夜間モードやブルーライトカットを切るか、毎回同じ設定にしておくのが確実です。

画面の種類と見る角度

液晶の方式によっては、ななめから見ると色やコントラストがずれやすいものがあります(TN方式やVA方式など)。画面は正面から見て、スマホとパソコンのように別の画面どうしの結果は、単純に比べないのがおすすめです。

部屋の光で変わること

台湾の研究チームは、画面上で色見本を順に並べる課題(FM100ヒューテストと同じしくみ)を使い、部屋の照明の色と明るさ、画面の背景色を変えて比べました。参加者は色覚が一般的な20〜31歳の10人です(Tsengら, 2010)。

条件誤りの点数(平均・小さいほどよい)
照明の色:白66.9
照明の色:赤78.0
照明の色:青77.9
部屋の明るさ:300ルクス76.3
部屋の明るさ:50ルクス72.2
画面の背景:黒68.1
画面の背景:茶色75.1
画面の背景:青79.5

照明の色による差は統計的にもはっきりしていて、白い照明のときに誤りが最も少なくなりました。赤い照明では赤から黄色、青い照明では緑から青にかけての色で誤りが増えており、照明と同じ系統の色が見分けにくくなったのだろう、と著者らは考えています。画面の背景は、黒のときに誤りが最も少なくなりました。

一方、部屋の明るさ(50ルクスと300ルクス)による誤りの差は、統計的に意味のある大きさではありませんでした(300ルクスのほうが早く終えられました)。この実験の範囲では、明るさより照明の色が効いたと読めますが、10人の小さな実験なので目安として受け取ってください。

画面への映り込みにも注意しましょう。日本眼科医会は、光が画面に映り込むと目に負担がかかると説明しています。

目の疲れ・眠気で変わること

アメリカ眼科学会によると、画面を長く見ていると、目のかすみや痛み、乾きを感じることがあります。まばたきはふだん1分に15回ほどですが、画面を使っている間は5〜7回ほどに減るという研究もあります。なお、画面を長く見ても目が永久に傷むわけではない、とも説明しています。

では、疲れで色の見分けは落ちるのでしょうか。2007年の報告は、この関係について分かっていることは少ないとしたうえで、ひと晩寝ずに過ごした2人(1型色覚の人と一般的な色覚の人)を調べています。病院で使う色覚検査の成績はほとんど変わりませんでしたが、仕事の場面を想定したテストでは2人とも成績が下がりました。一般的な色覚の人が画面に出る色を答える課題でミスを増やした原因は、色の見分けより、目と手の動きのコントロールが落ちたことだろうと著者らは考えています(Hovisら, 2007)。

2人だけの報告なので強いことは言えませんが、疲れは「操作が乱れる」形で出ることもありそうです。日本眼科医会は、パソコンで1時間続けて作業するときは15分くらい休むことを勧めています。続けて何度も測るより、休んでから測りましょう。

年齢と見え方の個人差

年齢による変化

一般的な色覚の10〜88歳を対象にした研究では、色の見分けの細かさは10代で伸び、30歳ごろに最も高くなり、その後ゆっくり下がりました。60歳を過ぎると下がり方が大きくなり、特に青と黄色の方向で目立ちました(Paramei・Oakley, 2014)。ただし、年齢の曲線の当てはまりを表す値(R²)は0.23〜0.45で、結果のばらつきのうち、年齢で説明できるのは一部です。

生まれつきの見え方の違い

赤と緑の系統が見分けにくい生まれつきの見え方(日本眼科学会の解説では「先天赤緑色覚異常」)の人は、日本眼科医会によると日本人男性の20人に1人、女性の500人に1人です。

多いのは、緑に反応するM錐体の働きが弱いか、ない「2型色覚」で、日本人男性の4%弱です。黄緑とオレンジ、緑と茶色や灰色、青と紫、ピンクと灰色などを取り違えやすいとされます。赤に反応するL錐体の働きが弱いか、ない「1型色覚」は男性の1%強で、これに加えてピンクと水色も取り違えやすく、赤が薄暗く見えます。

こうした見え方の人は、形や質感、明るさや鮮やかさなど、色以外の手がかりを使って色を判断する力が、経験とともに身についていくと説明されています。一方で、雨の日や夕暮れなど条件が悪いと見まちがいが起きやすくなることや、照明によって同じ花の色が違って見えることもあります。

色の見え方は、病気で変わることもあります。日本眼科学会は、糖尿病による網膜症、緑内障、視神経の病気などで色覚異常が起きる場合があると説明しています。以前と比べて色の見え方が変わったと感じるときは、テストの数字で判断せず、眼科を受診してください。

ナカミドのテストは色覚の検査ではありません

眼科での色覚の診断には、色覚検査表や「パネルD-15」という色並べの検査が使われ、2型と1型を正確に区別するにはアノマロスコープという専用の器械が必要とされます(日本眼科医会)。ナカミドの色彩感覚テストは、並んだタイルから1枚だけ違う色を探すもので、画面や部屋の条件にも左右されます。数字が低めでも、色覚について何かが分かるわけではありません。

テストの前にそろえたい条件

  • 画面の明るさ:暗くしすぎず、周りの明るさとかけ離れない程度に。
  • 夜間モード・ブルーライトカット:切るか、毎回同じ設定に。True Toneなど周りの光で色を変える機能もそろえる。
  • 見る角度:画面の正面から。
  • 部屋の照明:白っぽい照明で、画面に窓や照明が映り込まない向きに。
  • 体の状態:目が疲れていたら休んでから。続けて何度も測らない。

よくある質問

Q. 夜に測ると結果が低い気がします。

Night Shiftなどが自動でオンになっていないか確かめてください。夜は照明や目の疲れの影響も重なりやすい時間帯です。

Q. ブルーライトカット眼鏡をかけたままでも大丈夫?

カットが軽い眼鏡では、色覚テストの結果に意味のある差は出なかったという研究があります。ただ、青い色はずれやすいので、比べるときは毎回同じ状態で測るのが確実です。

Q. 結果が低かったら、色覚に何かあるということですか?

いいえ。このテストは色覚の検査ではなく、画面や照明、疲れでも数字は動きます。まずは条件をそろえて測り直してください。色の見え方そのものが気になるときは、眼科で相談してください。

色彩感覚テストをためす

条件をそろえたら、色彩感覚テストで、見分けられる色の細かさを測ってみてください。正解が続くと色の差が小さくなり、まちがえると少し大きくなります。ほかの人とのくらべ(上位◯%)は、遊んだ人が100人をこえてから表示します。点数の出し方は「計算のしかた」で公開しています。

色彩感覚テストをためす

色彩感覚テストの計算のしかた

参考にした資料

この記事について

この記事は、ナカミドを運営するくぁくぁが、生成AI(Anthropic の Claude)の下書きの手伝いを受けて書き、参考にした資料を開いて内容を確かめました。最終確認日は2026年9月28日です。作り方は編集方針に書いています。まちがいや古くなった情報に気づいたときは、お問い合わせから教えてください。確かめて直します。